女性視点を生かした製品づくり Tsubaki Project 女性ならではの視点で、やさしさをカタチにする取組みをしています

2014年、技術系の部署に勤務する
女性6人によるプロジェクトチームとして発足。
産科の病室環境を整えることをテーマに活動中。
2015年、同チームが企画発案から手がけた最初の製品である
授乳チェア「HugHug(はぐはぐ)」発売。
Tsubaki Project メンバー
  • A.I. 技術開発本部
    デザイン部
  • Y.M. 技術開発本部
    開発部
  • Y.T. 品質保証部
  • T.I. 技術開発本部
    睡眠研究所

“女性の視点”と“パラマウントベッドの技術力”の結晶授乳チェア「HugHug」誕生!

女性の視点を生かした製品づくりを一つの目的として、パラマウントベッドの技術系メンバーで発足したTsubaki。
第1弾の製品として、授乳チェア「HugHug」を生み出した。
売れ行き好調で社内外から多くの注目を集めている。
今回は、開発、デザイン、品質保証を専門とするプロジェクトメンバー4名に参加いただき、
活動内容や今後の展望などについてお話しいただきました。

  • 目指すのは「椿」の花言葉のように
    女性らしさと優しさとおしゃれさがある製品づくり

    Tsubaki Project(以下Tsubaki)発足の経緯について教えてください。

    • T.I.
    • 2014年4月、社長や本部長から女性を主体とした活動をしてみては、というお話をいただいて、当時技術本部プラス品質保証部の女性6名、でプロジェクトとして活動を開始しました。発足当初は特に何をやる、と決めていなかったものの、当時当社で展開されていた「周産期プロジェクト」にも連動できればと、開発する製品の方向を決めていきました。
    • Y.T.
    • Tsubakiのネーミングは、活動コンセプトを意識して決めました。「椿」の花言葉には、「女性らしさ」「控えめなやさしさ」「おしゃれ」があります。そんな視点で製品を生み出せればと考えました。
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  • 看護や介護で働く現場の女性たちの声を
    参考にして 製品化した「Hug Hug」

    第1弾製品「HugHug」を生み出すまでの活動やメンバーの役割についてお聞かせください。

    • T.I.
    • Tsubakiの活動内容は、メンバーで話しあって「女性が共感できる商品を提案しよう」と決めました。看護や介護の現場には女性が多いので、女性同士ならヒアリングなどでお話ししやすい部分もあるでしょうし、女性の視点から見えてくるものがあるのではないか、と考えました。私自身は、本来の所属部署では、文献調査や、完成した製品の使い心地や性能を人間工学的に評価する仕事をしているので、 HugHugについても事前の情報収集や完成品の評価を担当しました。
    • Y.T.
    • 私は唯一の品質保証部からのメンバーなので、HugHugでは安全性の評価を担当しました。また、私は身長が低い方なので、背の低いお母さんの使い勝手については自分がモデルになって確認しました。
    • A.I.
    • HugHug開発が始まった頃は育休だったので、試作段階から加わりました。試作品のフォローや、完成後、ユーザーである助産師さんへのヒアリングなどを担当しました。ちょうど授乳中だったので、ユーザーと近い目線で見ることができたのではないかと思います。
    • Y.M.
    • HugHug開発中は産休と育休をいただいていたので、完成した製品をどうしようかというところから参加しています。
  • デザイン性・機能性の良さが評価
    売れ行き好調な「HugHug」

    「HugHug」の特徴や開発者としてこだわった点について教えてください。

    • A.I.
    • デザイン性と機能性を両立させた、今までになかった授乳チェアです。たとえば一見するとわかりませんが、実は座面が円座になっています。痛い部分をケアするためには円座がいいのですが、そのまま見えているとおまるのようで、使うのに抵抗を感じる女性が多いんです。授乳のときにお母さんの肩や腕をサポートする授乳クッションも付属しています。このクッションは置き場に困ることが多いので、椅子と一体化したデザインになっています。肘掛は、クッションを置いて安定する高さです。
    • Y.T.
    • 通常の椅子より座面は低めですが、それでも足が床につかない場合、授乳中のお母さんが前のめり姿勢になり、腰に負担がかかってしまうんです。それを防ぐために片足をかけられるフットレストを設けています。
    • A.I.
    • クッションの張り地は水分を弾くので、清拭できます。アルコール消毒も可能で、汚れや傷みが目立ってきたら張り替えもできます。
    • Y.T.
    • 当初計画した1年の販売予定数を半年ほどで達成するなど、売れ行きは上々です。コンセプトやターゲット層から自分たちで考えたので、発売前はドキドキものでしたが、結果が出てほっとしました。
    • A.I.
    • HugHugという製品があることで、「この製品についてご紹介したい」「意見をうかがいたい」など、施設とコンタクトが取りやすくなりました。そうやって直接現場に行くと気づくことがたくさんあり、HugHugに貴重な機会をもらっていると感じます。
  • Tsubakiの活動を通じた他部署との連携
    普段の仕事の幅が広がった

    Tsubakiでの経験から影響を受けたことや、Tsubakiをきっかけに変わったことがあればお聞かせください。

    • T.I.
    • Tsubakiとして病院や企業などへのヒアリングを行うときは、まず営業担当者にコンタクトを取ることが多く、最近は向こうから「ここに行くので一緒に行かないか」と声をかけてくれることが増えました。Tsubakiのメンバーが直接出向くことで結果としてHugHugのPRにもつながりますし、営業部署との交流が増えたのはいいことだと思います。
    • A.I.
    • 女性の営業担当者とランチミーティングで情報交換する機会も作るようになりました。営業スタイルを教えていただいたり、これから製品を企画・制作する上でどのように連携していけるかなどを話し合ったりしています。私はもともと周産期関係の製品のデザインを担当しているので、妊娠出産経験者の多いTsubakiのメンバーにはよく相談します。いろいろな施設のヒアリングなどで得た情報も、自分の仕事の参考になります。
    • Y.T.
    • Tsubakiでは、活動のゴールも、そこに到達するまでのプロセスも、自分たちで全部決めなければいけません。普段の仕事でも、今まで以上に主体的であることを意識するようになりました。
    • Y.M.
    • 私はこれまで寝具開発に関わってきました。今のところほとんどが高齢者向けですが、ゆくゆくは産科向けの製品を作りたいという思いがあります。TsubakiでHugHugに関わり、さまざまな妊娠出産経験者の意見を聞く機会を得て、そういった意見を反映した寝具を作りたいという思いがますます強くなりました。また、営業担当とのやりとりが増えて、ものづくりだけでなく、販売や営業体制についても考えるようになりました。
    • T.I.
    • 所属している研究開発部での主な仕事はデータの加工分析で、データの読み方や扱い方に慣れているのですが、椿の活動を通じて自分が伝える技術や経験に欠けていることに気づきました。専門的な知識のないお客様にも製品の特徴や良さがしっかり伝えられるよう、Tsubakiのメンバーからアドバイスをもらって参考にしています。また、部内で周産期関連のテーマが持ち上がった時に必ず声をかけてもらえるようになり、仕事の幅がひろがりました。
  • これまでの成果を軸に、
    社内にどんどん新たな風を吹かせたい

    Tsubakiの今後の目標についてお聞かせください。

    • A.I.
    • 製品づくりや意識向上といった活動は続けていきたいと思います。加えて、全社的に取り組みが始まった周産期分野でニーズを掘り起こしたり、既存製品の新しい可能性を探るなど、女性の視点を生かして取り組んでいきたいと思います。
    • T.I.
    • Tsubakiのメンバーたちと「こんなものがあったらいいね」と考え、意見を言い合うのは楽しいですね。基本的に、自分たちが欲しいもの、ワクワクすることに取り組んでいるので(笑)。
  • 若手社員や、今後パラマウントベッドで働きたい学生さんに向けメッセージをお願いします。

    • T.I.
    • 年齢や役職に関わらずに意見を拾い上げてくれる土壌があるので、ためらわずにぜひ声に出してください。
    • Y.M.
    • 家庭と仕事の両立について理解があり、素直に相談できる上司、先輩、後輩に恵まれているなあと感じています。ですので、不安を抱え込むことなく、ぜひ相談してください。
    • Y.T.
    • 穏やかな人が多い会社です。かといって、のんびりしているわけではなく、情熱を持って仕事をしている方ばかりです。だから熱い思いを持っている人には向いていると思いますよ。
    • A.I.
    • デザイナーはあれもこれもやりたい、という欲張りな人間が多いんですが(笑)、やりたい理由に納得してもらえれば最大限やらせてもらえる仕事環境ですね。Tsubakiのことが気になったら、「なにをやっているんですか」など、どんどんメンバーに声をかけてください。情報交換したり、一緒に新しいテーマに取り組んだり、そんなことが気軽にできるグループでありたいと思っています。

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